2013/06/21

太田大八 / かさ


親友に子ども(女の子)が生まれたので絵本を贈りました。
私の大好きな絵本で「かさ」という絵本です。

この絵本に言葉はありません。

女の子がお家から赤い傘をさして、お父さんを駅まで迎えに行くお話です。
全編モノクロで描かれていますが、女の子の持つ傘だけが赤く色付けされています。
(モノクロに赤と言えば「シンドラーのリスト」の赤い服を着た女の子を思い浮かべますが、赤という色には何か不思議な力があること感じずにはいられません。口紅は何故赤なのでしょう、花の色は何故赤がまず思い浮かぶのでしょう)

公園を横切り、池の鴨を眺め、友人とすれ違い、橋を渡り、ドーナツ屋さんの前を通り過ぎ、歩道橋を超え、おもちゃ屋さんのショーウインドウで立ち止まり、横断歩道を渡って、お父さんに黒い大きな傘を持っていく。

言葉はありませんが、女の子が歩いて行く様子を見ていると何か心に語りかけてくるものがあります。それは音楽を聴いたり、写真を見たり、絵を見たりして感じる何かと同じものです。

機会があればこれからもこの絵本を誰かに贈りたいと思います。

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